成功者は信頼関係を最も大切にしている
業界で成功している大物は、本当に異口同音に
“信頼こそが成功の秘訣だ”と主張します。
もちろん仕事上の信頼という意味で、プロとして自分に任せてくれて大丈夫なことと、
期待に応えられないことを明確に知っておくことのは重要である。
しかしこれら一流の人材に共通するのは、プロフェッショナルとして信頼される以前に、
そもそもひとりの人間として信頼され、尊敬されているということなのです。
「相手のために何かやってあげたい」と思うかどうかは、基本的に”相手への信頼感”が土台になっている。
この信頼感こそが、名刺の上に書いてある名前を”単なる知り合い”から”あなたのためにひと肌脱いでくれる人脈”に変えるのです。
この意味で、どれほど人から信頼されているかが、自分自身のリーダーシップのサイズを決定するとも言えます。
『ハーバード・ビジネス・レビュー』でSunnie Giles博士が紹介していた調査結果ですが、
195人のグローバル・リーダーに「最も大切なリーダーシップの資質」を聞いたところ、
第一位に輝いたのは”強い倫理観・道徳観”だったのである。
これに続くのは”明確なゴールと目的を示すこと”、”期待値を明確に伝えること”、”意見を変える柔軟性”、
“成長志向”、”透明で頻繁なコミュニケーション”、”成功・失敗に関する連体感の醸成”、”失敗を伴う挑戦の応援”などですが、
それらを上回る「最も大切なリーダーシップの資質」として、
“強い倫理観・道徳観”つまり”信頼感”が挙げられていたのです。
逆に個人レベルでは非常に優秀なのに大きな仕事ができない人は、
能力ではなく信頼が欠如していることが多いです。
また、優秀なのに足をすくわれる人も、たいてい信頼問題が引き金で没落していくものである。
信頼を語る上で大切なのは、リスク管理の徹底です。
一流のプロフェッショナルは攻めに強いだけでなく、守りにも強いです。
ビジネスの現場で最も大切な守りがコンプライアンス意識の徹底であるのです。
世の中を騒がせる著名な経営者や投資家がいとも簡単に監獄行きになる例は枚挙に暇がないが、
たいてい足をすくわれるのは法令違反です。
世に出て大きくなろうとすればするほど、どこを突かれても痛くない状態を保つため、
リスク管理の徹底が事業の継続性を大きく左右するのです。
信頼を得る上で大切なのは、当たり前ですが”嘘をつかないこと”、”相手の話を聞くこと”、
“自分の意見を押し付けないこと”、”時間を守ること”、”ミスがないこと”、”約束を守ること”、
そして言い訳せず、間違っても反社会勢力と付き合わないことです。
せっかくのキャリアで足をすくわれないために大切な守りのリーダーシップの要は、
コンプライアンス、お金の適切な使用、そして法的なリスクを管理すること。
信頼を常に第一に考えている人は信頼を失うリスクにナーバスです。彼らの座右の銘は、
「信頼を貯金する」であり、短期的に損をしても長期的な信頼を重視するのです。