成功者の共通点~危機感と変化の必要性~
我々はいつの間にか自分たちがナンバーワンだと慢心し、
危機感を失い、もはや最先端とみなされていないのではないだろうか。
あるビジネスリーダーが、チーム全体を引き締めるために会議でよく言っていた戒めです。
この危機意識の醸成は、一流のビジネスリーダーが共通して担う役割のひとつです。
サムスンを巨大コングロマリットに育て上げたイ・ゴンヒ会長も、
サムスンのスマートフォンが一世を風靡していた絶頂期の頃から
社員の危機感醸成に余念がありませんでした。
「10年以内に今売れている商品は何も売れなくなる」
「嫁と子供以外はすべて変えろ」
これらはイ・ゴンヒ会長の言葉です。
常に危機感と変化の必要性を強調し、
スピード経営に努めてきたことが伺えます。
トップリーダーの危機感の対象は、
新商品の開発の遅れから低下する顧客満足度、組織の絶え間ない若返り、
リーダーの養成など多岐にわたります。
人間や動物の歴史が危機を乗り越えるための『進化と変革の歴史』であったことを思い起こせば、
生存競争に対する危機こそが、競争に打ち勝つ原動力だといっても過言ではありません。
思えば現代の人間は他の動物に比べて危機感が希薄である。
虎やライオンなどの野生動物に比べると、現代の人間がかいくぐってきた競争社会とは
いかに緩かったのかに気づく。
今でこそ競争することはイコール時代遅れみたいな風潮が強まっているが、
人間はそもそも、競争し、変化して生き残ってきたのです。
「自然界では最強のものが生き残るのではなく、変化できるものが生き残る」
とはよく言われる摂理だが、そんな変化の最大の原動力は、
生存競争への危機意識なのである。
生きている限り、
激しい競争をするのがあらゆる動物が経験する自然の摂理であることを
思い起こしていただきたいです。
例えばサラリーマンの方は、
「今自分がやっている仕事は、もっと給料が安い人の中にも、
自分以上に早く正確に仕上げられる人がいる」という厳しい競争を想像すると、
自然と緊張感を持って背筋を伸ばして働けるものです。
平和で便利な社会に慣れきってしまい、
日頃危機感が鈍りがちな私たちは、自分の仕事を奪い合うライバルとの競争を意識することで、
危機感を持って100パーセント以上の力を出せるのです。