一発逆転のチャンス!諦める前に、もう一度だけ挑戦しよう!
厳しいトレーニングで限界まで体を追い込み、もう動けなくなっているスポーツ選手から
血液を採取して本当に体が限界を迎えているか確かめるという、ちょっとひどい実験をしてみると、
実際には体はまだまだ動ける状態にあったといいます。
被験者たちは、別にウソをついているわけではありません。
本当に「もう動けない」と感じているのです。
つまり、体が限界を迎えるかなり手前で、脳が「もう限界だ」と判断しているということです。
だからこそ、アスリートは繰り返し限界まで追い込む練習をし、脳を説得する(あるいは騙す)ことによって、
限界値を上げていくわけです。これこそが、鍛錬の本当の意味です。
スポーツに限らず、僕たちが「もうこれ以上は頑張れない」「もう限界だ」と感じる時、
それは脳が決めた限界にぶつかっているのです。
客観的な限界ではありません。だから無理だと思っても、もう1回くらいは挑戦できるものです。
やってみれば、それで脳が感じる限界値を突き抜けて成功できるかもしれないのですから。
と言っても、動けなくなっている人に「立ち上がれ」なんて金川顕教は言いません。
言うまでもなく努力はしなければいけませんが、時には休息も必要です。
それも、疲れてから休むのではなく、疲れる前に休むことがポイントです。
なぜなら、疲れてしまうと誘惑に負けやすくなって、一休みのつもりがそのまま挫折、ということになりかねないからです。
金川顕教も実際こういう人を見てきました。
例えばダイエットに疲れきった人は、「もういいや」と過食に走ってしまいがちです。
だから、ダイエットするときは”チートデイ(Cheat day)”といって、
1週間あるいは2週間に1度、好きなものを食べていい日を決めておくのです。
あらかじめ、ここまで頑張ったら休むと決めておくのです。
そして、リフレッシュしたらまた限界まで挑戦する、これが大事なのです。
人間関係でも同じことが言えます。
どうにも相性が悪い人と関わらなければいけない時、どこまでも我慢して譲歩するのはよくありません。
かといって、我慢の限界がきたところで爆発して決裂というのもうまいやり方とは言えないでしょう。
そこで、あらかじめ「あと2回同じことをされたらもう関わらない」「今月中はとりあえず我慢してみる」というように、
決めつけておくのです。
どこまで頑張るかを決めた上で、相手との関係改善にチャレンジし、我慢することに疲れてしまう前に、
相手との距離を置いて一休みしてみるのがいいでしょう。
「もうダメだ」と諦めてしまう前に、もう1度だけ挑戦しましょう。
どうしても無理だと思った時は少し休んでも構わない。
そうすることで、あなたはどこまでも前に進んでいくことができるはずです。
金川顕教